日本におけるPOSレジの総数と種類

POSレジ
決済端末
POS出荷台数
POS市場

日本には何台のPOSレジがあるのでしょうか。今日はそんな疑問を解いていきます。どこかの機関が取りまとめた数値はありませんで、複数の公表されている内容を組み合わせての想定値となります。

先日の記事にもあるように、POSレジにはざっくり、機械一体型のスタンドアローンPOS、タブレット型のMPOS、PCに周辺機器を繋げてPOSにするタイプのPC POSとあります。現在では、決済端末も一緒になっている一体型POSもありますが、それはMPOSの中に含めるものとします。

まず、レジを使用していそうな業種から店舗数を計算して、ベースとなる数字を求めます。小売、飲食、サービス業と区分し。小売は約1,387,000店舗(2021年の数値、日本経済2023年の回顧と2024年の展望-日本経済情報2023年1 *1)、総務省統計局によると、宿泊業、飲食サービス業にて599,000事業所とされています。そして生活関連サービス業、娯楽業は434,209事業所(令和3年経済センサス-活動調査 調査の結果 *2)となっていますので、ここまでで2,420,209事業所となります。また、全部ではないですが、一部の医療施設でもPOSレジを利用していると考えます。医療、福祉が46,200事業所の3割を足して、合計2,434,069事業所とします。1事業所2台平均と考えると約400万台ほどあるのではないかと一旦仮説としてみます。

矢野経済研究所の調査では2022年度にはPOS出荷台数が115,473台(*3)と発表され、一般的にPOS機材耐用年数は5年となっていますが、全員が5年で買い替えているわけではないと思いますので、7年リースで組んでいると想定します。そうなると買い替え率は14.29%であると言えます。ですので、スタンドアローン型のPOSターミナルは808,311台とします。7年リースを守ってPOSレジ運用をしている店舗が半分ほどある場合、スタンドアローンPOSレジはその倍となる1,616,622台となります。

MPOSに関しては、公表されている数値があるので、そちらを参考にしてみます。

エアレジさんはホームページにて73万アカウント(*4)と公表されています。また、スマレジさんはIR資料にて、2024年の4月のアクティブ店舗が36,006(*5)と公表されています。1アカウントに対してどれぐらいの端末があるのか、1店舗に対してどれぐらいの端末があるのか、この2点は数字が見当たりませんでしたので、一旦1店舗3アカウントに対して1端末、1店舗3端末とすると351,351となります、これら2社で40%のシェアを持っていると仮定すると、全体で878,378台となります。

仮説とした400万台とはだいぶ違う、約265万台、という数字となりました。

決済端末に関しては、日本に2021年時点で約1,885,000台(日本クレジットカード協会第44期協会案内 *6)出ていると言われています。

ちなみに現在日本には1,753万台(総務省令和5年端末別の市場動向 *7)と言われ、そのままスマホ端末で決済できるTap to Payがリリースされ、よりモバイル決済端末が増えていく傾向となりそうです。

こうみますと、日本全体でPOS端末は(スタンドアローン端末約1,616,622台、PC POS端末約161,662台、MPOS約878,378台)決済端末は約1,885,000台、合計で約4,541,662台の端末が市場にあるとみています。また、これらの数字は新しいソースが見当たり次第更新していきたいと思います。

公開日: 2024-05-26 更新日: 2024-05-26

下田 昌平

株式会社レシートローラー代表 CTO、事業開発、数学、ソフトウェア開発を毎日コツコツ進めています。